家庭での注意事項

アトピー性皮膚炎を悪化させる原因として、ダニ、ホコリ、乾燥、汗、搔爬、物理的刺激、ストレスなどが知られています。

1.ダニ対策

家の中からダニを完全になくすことは難しいですが、掃除を行うことで数を減らすことは可能です。ダニは高温多湿な場所を好みますので、特に布団はしっかり掃除しましょう。布団カバーは最低週1回、可能なら週2回丸洗いします。布団も週1回以上、できれば週2回は天日干しをしてから、表面を家庭用掃除機で吸引すると良いでしょう。
床掃除はまず最初に拭き掃除、次に掃除機がけの順番で行ってください。先に掃除機をかけると、ダニが舞い上がってしまい拭き取れなくなります。

2.食生活

腸内環境とアレルギーには密接な関わりがあることがわかってきています。腸内環境を改善しようヨーグルトを積極的に食べる人もいますが、同じ食材ばかりを摂っていると、その食材がアレルギーの原因となることもあります。野菜を中心にいろいろな食材をバランスよく食べ、栄養の偏りも避けましょう。炭水化物を含む糖質の取りすぎは、腸内環境のバランスを崩し、アレルギーを悪化させるのでおすすめできません。糖質は控えめに、脂質は良質な油を選んで、炎症の悪化を防ぎましょう。

3.汗対策

汗は、アトピー性皮膚炎の主な原因の一つです。一方で、汗は皮膚の保湿のためにとても重要な働きをしており、皮膚のバリアの機能維持に役立っています。汗をかくことが問題ではなく、汗をかいた後そのまま放置しておくことで悪化の原因となってしまうのです。汗をかいたときには、可能であればシャワーを浴びる、外出で難しい時には服を着替えたり、おしぼりで拭き取ることで対策しましょう。

4.外的刺激を避ける

硬い生地の服や凹凸が多い衣服を着ると、皮膚が刺激されて症状が悪化することがあります。コットン素材などを使用した肌触りの良い衣服がおすすめです。
入浴ではお湯の温度は37℃~40℃くらいにして、長時間つかりすぎないようにしましょう。体を洗うときは一般的な石けんで良いですが、手のひらを使ってこすらず優しく洗いましょう。

5.精神的ストレスを避ける

強いストレスを受けると、交感神経が活発になることで血管が収縮して皮膚の水分量が少なくなり、皮膚が乾燥します。乾燥すると、外からの刺激やアレルゲンの侵入を防ぐバリア機能が低下してかゆみや湿疹が生じます。また、睡眠不足も内分泌系や自律神経系の機能が乱れ、アトピー性皮膚炎の症状を悪化しやすくなります。
アトピー性皮膚炎の患者さんにとって、ストレスをコントロールすることはとても大切です。ストレスがたまりにくい工夫をしたり、ストレスが溜まってしまったときは、早めに発散することを心掛けましょう。

アトピーの予防方法

乾燥しやすい、炎症を起こしやすいというような肌が弱い方は、アトピー性皮膚炎を発症しやすい傾向にあります。子どもの頃は症状が出ず、大きくなってから環境の影響で発症するケースもよくみられます。今症状がない方も次のようなことに気を付けて、アトピー性皮膚炎を予防しましょう。

乾燥に注意する

肌が乾燥すると、外からの刺激を受けやすくなります。日常を通して十分な保湿を行い、乾燥する季節には加湿器を活用するなどして室内の湿度にも気を配りましょう。

刺激を避ける

顔や体を洗うときに肌をゴシゴシこすってはいませんか?必要な皮脂膜が失われ、乾燥の原因となってしまいます。肌触りの良い衣類を選ぶことも大切です。特に下着は直接肌に触れるため、コットン素材をおすすめします。

清潔を保つ

汗や汚れはなるべく早くシャワーで流しましょう。外出先などで難しい場合には拭き取りや着替えを行い、肌を清潔にしておくことは大切です。

診療時間
休診日:土曜午後・日曜午後・祝日
●予防接種は予約制です。
日祝
9:00~12:00
予防接種
16:30~19:30
院長
周藤 文明
診療内容
一般診療予防接種乳児健診アレルギー疾患アトピー舌下免疫療法子供の循環器疾患
電話
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所在地
〒607-8481京都市山科区北花山中道町78-4
アクセス
JR東海道本線「山科」駅 車で約3分
バス停「川田道」より 徒歩12分