こどもの便秘の一般的な原因
こどもの便秘の原因の約95%は、食事または行動面の問題によるもので、以下のようなものが挙げられます。
「うちの子が便秘みたいだけど、原因がわからない」「便秘の原因がわからない」というときは、以下の状況がないか振り返ってみましょう。
食事の問題
- 母乳、ミルクの量が少ない
- 離乳食を始めたばかり
- 食事の量が少ない
- 水分や繊維が少ない食事が多い
行動面の問題
- トイレトレーニングへの抵抗
- おしりが痛いから便をださない
- 遊びをやめたくないからトイレに行かない
- 朝起きて幼稚園や学校に行くまでの時間が短く、トイレの時間がとれない
- 学校でトイレを我慢してしまう
- 生活リズムの変化
- 無意識に溜まってしまうストレス(弟や妹が生まれたとき等)
- 運動不足
便秘の原因が一般的なものの場合、ちょっと気をつけるだけで、便秘を防いだり便秘を改善させたりすることができます。
たとえば、以下のような工夫が考えられます。
- 朝トイレに行く時間を確保するために、いつもより5分早く起こす
- 遊びの時間を区切って、トイレ休憩の時間をつくる
- いつものおかずに少し食物繊維が取れる野菜を入れる
便秘治療は焦らず、長い目で見て少しずつを積み重ねていくことが大切です。
こどもの便秘の一般的でない原因
こどもの便秘の原因のあまり一般的でない原因としては、体の病気、薬の影響、毒素の影響があります。
このような原因の便秘は、一般的な原因による便秘とくらべて症状が重い場合が多いです。
また、専門の医療機関での治療が必要となるため、当院では専門の治療機関へご紹介する流れとなります。
こどもが便秘になりやすい時期
こどもの便秘の原因と連動して、こどもには便秘になりやすい時期があります。
主に以下の5つの時期に便秘になりやすいといわれています。
- 生後3~4か月
- 消化器がまだ完全に発達しきっていないため、便をだす力が弱く、排便回数が少なくなったりお腹がはったりします。
- 生後5~6か月
- この頃に離乳食を始める赤ちゃんが多く、授乳のみの頃よりも水分が不足してしまいがちです。水分が不足すると便が硬くなります。便が硬くなると、便を出すときに痛みを感じるため、便を我慢して便秘になってしまうことがあります。
- 1歳過ぎ
- 離乳食から幼児食へ切り替わることや、自我が芽生えて排便を我慢することによって、便秘になってしまうことがあります。
- 2~3歳頃
- この頃には、トイレトレーニングが始まります。無理なトイレトレーニングによるストレスが便秘をひきおこすこともあります。 学童期 朝起きてから、幼稚園、保育園、学校に行くまでの時間が短く、トイレの時間がとれないことで便秘になりやすい時期です。また、学校でトイレを我慢してしまうことも、便秘の原因となります。
この時期には、特に注意してこどものうんちの様子を見守り、家族で協力してこどもの便秘を防いでいくことが大切です。