気管支喘息って?
気管支喘息は、呼吸が困難になるとともに、息を吐くたびにヒューヒュー、ゼーゼーという音が聞こえることが特徴的な病気です。この症状は、気道が狭くなり、空気が通りにくくなるために発生します。特に子どもに多く見られる病気であり、適切な診断と治療が重要です。
気管支喘息の症状と診断について
気管支喘息の主な症状には、反復する喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼー)、呼吸困難、咳が含まれます。これらの症状は、特に夜間や早朝に悪化することが多いです。気管支喘息は以下の状況を確認して総合的に診断をします。
- 症状の確認: 上記のような喘鳴や呼吸困難の有無を確認します。
- 気道を通る空気の評価: 呼吸機能検査を用いて、気道を通る空気の状況を調べます。
- アレルギーの評価: アレルゲン特定のための血液検査を行い、アレルギーが喘息の原因であるかどうかを調べます。
- 他の疾患の可能性: 気管支炎や肺炎など、喘息と似た症状を引き起こす他の疾患の可能性がないかを問診により判断します。
気管支喘息の原因
気管支喘息は、複数の要因が絡み合って発症します。発症する主な原因には以下のようなものがあります。
- アレルギー: ダニ、花粉、カビ、動物の毛などのアレルゲンが、気道を刺激して炎症を引き起こすことがあります。
- 環境因子: タバコの煙、汚染物質、冷たい空気、運動などが発作の引き金となることがあります。
- 遺伝的要因: 家族に喘息やアレルギー疾患を持つ人がいる場合、発症リスクが高まります。
- 感染症: 風邪やインフルエンザなどの呼吸器感染症が、喘息の症状を悪化させることがあります。
気管支喘息の治療
気管支喘息の治療には、長期管理と発作時の対応の2つが重要になります。
- 長期管理薬: 吸入ステロイド薬や長時間作用型の気管支拡張薬を用いて、日常的に気道の炎症を抑えます。
- 発作時の薬: 発作が起きた際には、短時間作用型の気管支拡張薬(リリーバー)を使用して、迅速に気道を拡張させます。
気管支喘息の予防と日々の管理
気管支喘息の管理には、日常生活での注意が欠かせません。以下のポイントを守ることで、症状を軽減し、発作の発生率を抑えることにつながります。
- 定期的なクリニックへの受診: 定期的に医師の診察や検査を受けることで、そのときの症状に応じた処方や今後の治療計画を見直します。
- アレルゲンの回避: アレルゲンとなる物質を避けるために、家の掃除や空気清浄機の使用、適切な湿度管理を行います。
- 運動の工夫: 適度な運動は健康維持に重要ですが、運動誘発性喘息のリスクがある場合は、医師と相談して適切な運動量を決定します。
- 薬の適切な使用: 医師の指示に従い、処方された薬を正しく使用します。特に、吸入薬の使い方をしっかりと学ぶことが重要です。自宅での吸入が難しい場合は院内でも吸入を行っておりますので定期的に来院ください。当院では吸入のみの患者さんの待ち時間を少しでも減らすために一般診察の枠とは別に順番枠を設けています。
まとめ
気管支喘息は、お子さんにとってつらい病気ですが、適切な診断と治療、そして日常生活での管理により、症状をコントロールすることが可能です。定期的な医師による管理と日々の投薬・環境管理により症状を抑えて改善させることもできます。ご不明な点がありましたらお気軽にご相談ください。