子どもの便秘って?
小さなお子さんにおける便秘の頻度は決して少なくありません。便秘で受診をするのは・・とためらっていたりしませんか?便秘というのは個人差があるため、お子さんによって排便の頻度は異なります。
子どもの頃から便秘が常態化してしまうと、腸がうんちを出しにくくなってしまったり、硬いうんちばかり出るため排便するのが辛い、いやだと感じるようになるためトイレトレーニングが進まない、吐き気があるような気持ち悪さや食欲不振に陥ってしまう可能性があります。
便秘のサイン
先ほどご紹介したように、便秘というのは個人差がありますが、下記のような症状があれば便秘症に該当する可能性があります。
- 排便の際に苦しそうにいきんでいる
- おなかが常に張っている
- 食欲が低下している、ミルクを飲まない
- 機嫌が悪い
- 排便時に痛みや出血をともなう
便秘の原因
便秘の原因として大きく2つが挙げられます。
- 食事性便秘
- ミルクや水分の不足、食物繊維の不足
- 機能性便秘
- 排便時の痛み、緊張
また、便秘症になるタイミングとしては母乳やミルクに加えて固形物を食べることにより腸内の環境が変化する離乳食が始まる時や、集団行動によるストレスやうんちをするのが恥ずかしいと感じる小学校入学時が多いです。特に小学校入学時は学校で排便しているかどうかがわかりづらいため、お子さんの体調の変化には気をつけてみてください。
便秘の治療
当クリニックでは、うんちの排出を促すためにまず便を柔らかくする薬や腸を刺激して便を出す薬などを処方し、定期的に排便できているかを確認します。
症状に合わせて患者さんひとりひとりに薬を処方いたします。
また薬で症状が改善しない場合、腸に溜まっている便を排出するために浣腸をします。
便を出す前は浣腸を嫌がるお子さんもいますが、排便できず痛がっていたお子さんがすっきりした顔で元気になるケースが多いです。
ご自宅で気をつけること
- 食事面
- 食物繊維の多い野菜(ブロッコリー、キャベツ、カボチャ)や果物(りんご、バナナ)、海藻などを積極的に摂取してください。水分補給については少なすぎることはよくないですが、多くとっても尿量が増えるだけのため適量をとるようにしましょう。
- 生活面
- 朝食後にトイレに行き、朝の排便習慣をつけるようにしましょう。
保育園・幼稚園に通っている間は排便したいときに排便ができますが、小学校に上がると授業があるため排便を我慢してしまい、その結果として便秘につながります。
朝は学校に行くために家を出る時間がだいたい決まっているので、習慣をつくりやすいです。また、最初は毎日便が出ないかもしれないですが、トイレに座る習慣をつけることが重要です。朝の排便習慣をつけることで、学校行事などにも対応することができます。
しかし、朝の排便習慣がついていないと、様々なイベント時に便秘になってしまいます。
また、運動することも便秘改善につながるため運動する習慣をつけることもおすすめです。